騎士という生き方に誇りを持ち、騎士である続ける為の研鑽を怠らない真面目っ娘。
湖の妖精に育てられた過去を持ち、その頃のある出会いと約束が、彼女に帰しの道を選ばせた。
大切な思い出を胸に秘め、騎士として、また良き友人としてアーサーの隣に立つランスロットは、今日も大輪の笑顔を惜しみなく輝かせる。

生まれ育った環境のせいで、他人とコミュニケーションを取る事が極端に下手な上、論理的な言動が相手に冷たい印象を与えてしまい、結果、独りでいる事が多い。
だからといって、なんとかしようとする気も無く、人と触れ合う事自体を諦めてしまっている。
マーリンの策に巻き込まれ、何故かアーサーと行動を共にする事が増えるにつれて、今まで経験の無かった感情に、慌てたり、うろたえたり。

騎士として王に仕えるという意識よりも、アーサーという個人を慕い、力になりたいという気持ちが強すぎて、行き過ぎた行動に出る事も。
アーサーの幸せだけが願いで、彼を不幸にするものは、誰であろうと容赦しない。
意外と甘えたがりで、アーサーと二人きりになった途端、抱きついて離れないのは日常的。
裏の顔があるとか、ないとか。

時と場所を選ばずにアーサーを弟として扱う姿は、宮廷ではいつもの風景。
その事でエクターに怒られる姿も、またいつもの風景。
大切な弟が王となった事を何より誇りに思っているが、それを態度で示したら負けだと思っている。
姉という立場に隠されながら生じた、小さく淡い感情に気付く事も無く、ケイは今日もアーサーをあごで使い、そしてエクターに怒られる。

魔術師としては超一流だが、必要に迫られでもしない限りその力の片鱗とて見せようとはしない。
王としてはまだ未熟と言わざるを得ないアーサーに代わり、国政の中心として采配を振るうが、説明を省いた指示を出す事が多く、周囲を困惑させる事もしばしば。
しかし、全ての指示が国益に繋がるという結果を見せ続けている為、誰も文句をつけられない。

先王の血を引いているものの、その事実は王位を継ぐまで教えられず、養父である円卓の騎士の一人エクターを本当の父親と思い育ってきた。
そのため、王族らしからぬ振る舞いも多々見受けられるが、他人を見下したり差別的な思考を持つ事も無く、発想は柔軟でしなやか。
戦乱の時代に生まれ、騎士として （また将来の王として） 厳しく育てられ、生死を分かつ幾多の修羅場をくぐり抜けてきた英雄だが、一般的な知識や人間関係での経験――特に恋愛ごと――には乏しく、それが指導役であるマーリンの頭痛の種になっている。