数年前に両親を亡くし、立場上・乙部組の組長となった。
組は父の時代に大きく方向転換し、地域に愛される組として「便利屋」のような活動を行うようになったのだが、
静果はその方針をそのまま引き継いで今に至っている。
「組長」と呼ばれることは特に望んでおらず、おしとやかで大人な女性を目指しているが、時折、親分気質が滲み出てしまう。
幼い頃に映画で見たカジノディーラーに憧れを持っていて、学園では「手品同好会」に所属している。
（トランプの扱いなど役に立つかもしれない、という考え）

冬子とは普通の友達として接したいのに、冬子が距離を取ろうとするため、いかにその距離を壊すかいつも試している。
組長の娘・孫娘という同じような立場から、しっかりと自分の目標を達成している里緒を尊敬している。

家族はおらず、乙部家の離れで暮らしている。
元々は祖父と二人暮らしだったが、彼女の祖父は渡世人で、静果の祖父が組長だったころに一宿一飯の恩義があった。
そして、いざというときは乙部組に恩義を返せと言われていて、祖父がなくなったのを機に、静果の家に引き取られた。
そのため、静果とは小さいころから一緒に育ってきた。
静果の護衛役としての役目を果たすため、様々な格闘技を習っている。
1対1の戦いなら、成人男性とも互角以上に渡り合える力を持っている。
また、それとは別に様々な武器の扱いも心得ている。

静果に対してはあくまでも主人と世話役、といった立場で接するようにしているが、
静果は幼なじみ＆友人として接してくるため、嬉しくも距離感に悩んでいる。
静果と共に「手品同好会」に所属しているが、手品は静果以上に苦手。
武器の扱い以外はわりと不器用。

両親は有名なマジシャンで、世界中を飛び回っているため、ほぼ一人暮らし。
自分もいずれはマジシャンになろうと思っていて、静果や冬子を誘って「手品同好会」を立ち上げた。
同好会では一番年下だけれども、手品に関しては一番上手で、静果の師匠的なポジションになっている。
明るいお調子者で、コミュ力高め。
行動力があり「思いついたら即実行」がモットー。

悪戯好きで、静果と一緒に冬子に悪戯を仕掛けてはよく怒られている。
かなり器用で、手品道具もだいたい自作している。
またイリュージョンのトリックを考えてネタ帳に書きためている。
一人で過ごす事が多いため、よく乙部家に泊まりに来る。
トランプやマジック用のコインは常に持ち歩いている。

金融系システム会社の社長の1人娘。
父は天才的な才能を持つプログラマーで、彼女もその才能を受け継いでいる。
物静かで落ち着いた性格で、上級生の中でもより大人びた印象をもたれる事が多い。
図書委員をしていて、よく図書室にくる静果と本の話で仲良くなった。
一見、文学少女風の外見をしているためか、スポーツは苦手だと思われがちだが、
陸上部に所属していて棒高跳びで全国大会へも出場している。
同じような理由で数学系も苦手と思われがちだが、大の得意科目だったりする。

名前貸しのような形で、一応「手品同行会」にも所属している。
将来は父の会社を大きくする手助けをしたいと思っている。

以前、組同士の勢力争いに巻き込まれ辛い経験をしたが、気持ちを新たにし、看護師になるという目標を叶えた。
今の勤務先は乙部組の近くにある病院で、実家からは遠く離れているため一人暮らしをしている。
かねてより慕っていた耶雲組の若頭・天宮誠一と婚約し、現在は結婚に向けていろいろと準備中。

耶雲組と乙部組は先代・先々代の組長同士が仲がよかったということがあり、里緒と静果は小さい頃から良く会っていた。
静果とはお互い立場が似ているところもあって、小さい頃から話があい、もう一人の妹のような感覚で付き合っている。
今は近くに住んでいるため、よく静果の家に顔を出している。